私と小鳥とジャニーズと

ツイスターゲームの如く沼を掛け持っています

「ジャニーズJrの」安井謙太郎がいなくなる話


衝撃的だった。まさかこんなことになるなんて思いもしなかった。
以前から不安を抱えてはいたが、心のどこかで期待をしていた。きっと、大丈夫だろうと思っていた。

けれどもそんな期待は儚く散った。今となっては、この先どうなるのか検討もつかない。

ジャニーズJrであるLove-tuneのメンバーは、退所をするのだとある日急に知った。むしろ、もう退所しているメンバーもいた。ほぼ事後報告だった。
今までのジャニーズ事務所からして、逆に今回は異例の公表だったかもしれない。だがその事実は重く、深く、鋭くファンの心に突き刺さった。




私が安井くんを知った(知ったというか顔と名前が一致した)のは、「Kis-My-Ftに逢えるでShow Vol3」でのデビュー発表がきっかけだ。今ではキスマイ担では知らない人はいないくらいの、茶封筒の天使と呼ばれる彼。彼がデビュー発表の封筒をしっかりと、北山くんに渡してくれた。
すごくかわいらしくて、一際光るオーラを感じた。なんというか大袈裟っぽい言い方になってしまうのだが本当にそんな雰囲気で、しっかりしている印象があった。
私はすごく惹かれるところを感じて、キスマイを追いながらも最初に掛け持ったのが安井くんだった。

その印象の通り、いつしか彼はJrを引っ張る存在であり、みんなをまとめ優しく包み込むようなお兄ちゃんのような人になった。そんな姿はすごく頼もしくて、というかそんな偉そうなこと言えるような立場ではないけれど、本当に日々そう感じていた。



彼だけはそんなことは無い。自担あるあるかもしれないがそう思っていた。

色んな思いが駆け巡った。
この先どうするんだろうか、もうこの世界すらやめてしまって見られなくなってしまうのだろうか、でもそれで幸せに暮らせるのであればファンとして本望なのでは?だけどそもそも今の歳で世に放たれるなんて道は限られているだろう、じゃあやっぱりこの世界にいるのだろうか、でも他の所に移って色々な影響を受けないだろうか。
本当にこのような考えのループで、勝手に悲しくなったり勝手に心配になったり、勝手に怒ったりした。私がこんなことを考えていても、彼のこの先をどう支えてあげられる訳でもないのに。ふとそう思って涙が出た。
いつもいつも元気をもらって、勇気をもらって、嫌なことがあっても忘れさせてくれた。そしてそれだけじゃなく、また頑張ろうと思わせてくれた。そんな彼になにも返せない、ファンとはなんと無力なのかと思った。悔しかった。あんなに華々しく第一線を行っていても、こんなにあっけなく崩れ去ってしまうものなのかと恐ろしささえ感じた。

今日、映画のニートニートニートを見てきた。何となく見ることが出来なくて、後回しにしてきた。
映画自体の感想はまた今度書くとして、見終わったあとはやっぱり虚無感があった。もうこうやって見られなくなるのかなあ。エンドロールの名前にくっついている「(ジャニーズJr)」が酷く印象に残った。
もっと、フラットな気持ちで見たかった。でも、どう頑張っても無理だった。彼のこの先が気になってならなかったから。


彼は、また新しい道を進む。それをファンとして、全力で応援したい。どの道を行ったとしても、彼が決めたのならこころよく送り出したい。



というのは建前に過ぎなくて、本当は彼をずっと応援していたいし、こうしてファンとして見ていたい。


どこかで健康に生きて幸せに暮らしていてくれれば、こちらも幸せ。

それは根底としてもちろんな話ではあるが、まだ私には綺麗事としてしか言えない。アイドルの安井謙太郎ではなくなる?そんなの嫌だ。寂しすぎる。辛い。キスマイとだって、北山くんとだっていずれまた共演して欲しかった。なんならデビューして公の場で再会するのを見たかった。
なんだか重々しいよくいる女みたいな感じになっていてすごく気持ち悪いとも思うが、私は実際心の底ではそう思っているのだ。


そんな気持ちに蓋をして、精一杯進む道を応援する。
もしも、もしも彼が一般人に戻るというのなら、今まで彼がたくさんくれた笑顔で、ありがとうと送り出したい。
その代わりあと少しの間だけ、この気持ちに目をつぶって純粋にオタクをしたい。


ジャニーズJrの安井謙太郎はもうすぐいなくなってしまうが、安井謙太郎がいなくなるわけではない。なんだか上手く言えないけれど、状況や場所、環境が変わっても彼は彼であって、ほかの何者でもない。


この世界はすごく華やかで夢がある世界。でも実に残酷で、闇がある世界。彼はそんな世界に生きていて、私もそんな彼を今まで応援していた。今回のことでやっとそれに気づいた気がする。
安井くん、色んなリスクがある中この世界を選んで、たくさんの幸せをくれてありがとう。この先はまだわからないからどうとも言えないけれど、とにかく今までくれた紛れもなく存在するその幸せに、ありがとう。